ちょっと科学

為替相場について

ある種の統計手法を用いて、2007年1月4日からの為替のデータから、日本円の指標(図中緑)、米ドルの指標(図中赤)、英ポンド+米ドルの連動の指標(図中青)を抽出できたようだ。各グラフで、上にいくほど、その通貨が高く評価されていることを示す。これを見ると…

2007年台風4号 (Man-Yi)

250mの高解像度画像がここに。 http://modis.gsfc.nasa.gov/gallery/individual.php?db_date=2007-07-14

フリースと棉ほこり(わたぼこり)

フリースをパジャマとして着ている。ある日、フリースは時間が経つと繊維がまとまって貧相になるので、ブラシをかけるといいと聞いた。そこで、ブラシをかけると…。すさまじい量のわたぼこりである。そこで、毎朝、フリースにブラシをかけるようにしたが、毎…

風呂の光

光は波長によって屈折率が異なる。屈折率が異なることは、実際にどのように実感されるか。例えば水の中のものを水面から上で見たときに、色づいて見えることがある。日常的には、底が黒い風呂に入るとこのことが良くわかる。東アジア系の民族の場合、肌は比…

平衡移動の法則

人間、何年も生きていると、昔のことが骨身にしみてくることがある。ルシャトリエの「平衡移動の法則」について、大学受験参考書に、 何も化学反応に限らず、人間もそうである。勉強しなさい、と言われると、勉強したくなくなり、勉強するな、と言われると勉…

地球の自転

ちょっと前の新聞に、「太陽が地球のまわりを回っていると思う小学生が沢山いる」という話題が掲載されていた(2004-09-21 - 気流の彼方)。これに関して、ふと、今時の、一般人が、「1年間に地球は何回自転する?」という質問に対して何れくらい答えられるか…

バスの多重平衡解

東京の場合、郊外のバスの運賃は安く、都心のバスの代金は高い。一方、郊外に比べて、都心のバスの平均速度は遅く、また、本数も少ない。郊外では、値段が安くサービスもいいのだ。よく考えると、これは、次のような仕組であることに気づく。道が混んでいる…

種子を飛ばす樹々

生き残り戦略のために、種子を飛ばす樹木がある。今日は先達に色々教わった。感謝。 けやき : 欅(ケヤキ)は、種子のついた枝ごと飛ばす。葉の着き方がちょうどよくなっていて、回転しながらゆっくり落ちる。私は、「これはもしかしたら世界的な発見か」と思…

ある日の月

先日、子供を車に乗せていたら、子供が、「あっ!」という。事故を起こしそうなのかと思ってひやっとしたが、子供が見つけたのは地平線近くの大きな月だった。月齢は10日ぐらいだったろうか。道路の直線部分の先にぽっかり浮かんで見えた。月がどうして大き…

遺伝子操作の危険性

上記の本には、生物学の遺伝子操作や遺伝子科学は、物理学の適用ができるところを適用できるところまでやってみようという態度である、という主旨のことが書かれている。もっともである。そして物理帝国主義が崩壊したように、近々、遺伝子科学帝国主義も崩…

上昇流と低気圧

未だに「専門家」でも間違えるようなのでちょっとだけ。一般に、「上昇気流」と「地上の低気圧」は、逆のストーリーで語られることが多い。つまり、「上昇流があるから地上は低気圧になるのだ」という言われ方をする。そういう場合も勿論あるが、天気図に載…

春一番と満月

今日の満月はとびきり奇麗だ。明るい満月のまわりがぼうっと光っている。通常、月のまわりが明るいときは巻層雲が出ているときで、月のまわりに傘ができる。しかし、今日は傘が無く、それでもぼうっとしている。月自身はとてもはっきり見えている。おそらく…

骨相学ならぬDNA相学

「骨相学」とは、骨の形が似ているとか似ていないとかで判別して、似ているものと似ていないものとを別けていくような学問をいう。今でもあるのだろう。しかし、形が似ているとか似ていないとかは、数量化しにくく、アバウトでいい加減な学問の代表のように…

プラネテスのロックスミス

私が生きてさえいれば、またフォンブラウン号を作れるよ。 なんて、個人の能力にたよった開発は、今もありえないし、70年後でもありえるはずが無い。

都司先生

今回のスマトラ島沖地震は、記録された地震の中で史上最大級だった。多くの被害をもたらしたのは津波である。しかし、津波の研究者はそれほど多くない。そして、津波に対する認識は概して低い。都司先生(http://www.adm.u-tokyo.ac.jp/IRS/IntroPage_J/intro…

光のトゲ

アニメを見ていると、光線の描写が気になる。画面中に太陽は無いが、澄んだ青空と、その下に降り注ぐ太陽光線を表現しようとする時、淡色の明るい筋を入れることがある。これは、実際の物理のチンダル現象と対応している。違和感はさほど無い。しかし、違和…

自動車の波動

位相速度と群速度の例え話に、自動車の進む向きと、渋滞している場所の移動の向きが違う、という例があげられる場合がある。必ずしも的確ではないが、イメージはつかみやすい。さて、その渋滞している部分の、あるいは渋滞が解消していくときの、伝搬速度に…

風呂の水の固有振動

映画「スターウォーズ」に「フォース」という超能力が登場する。主人公達は超能力の修行に励む際、「フォースを感じるのだ」と言われる。さて、先日、大きめの浴槽に入った。大きめの浴槽に一人で入ってじっとしていると、体が風呂の水で揺さぶられるのをか…

「台湾坊主」

私が子どもの頃、「台湾坊主」という言葉が天気予報で良く使われた。台湾付近に等圧線の起伏があると、それが急激に低気圧に発達して日本付近に荒天をもたらす現象がある。この現象を「台湾坊主」と名付けた人が気象庁にいたのだろう。この名称は、色々な意…

バスの科学 -Part III-

時々使うバスは、おおよそ10分おきに発車するはずである。しかし、平均2分程度遅れ、発車時刻のずれの標準偏差も2分ぐらいある。要は、バラバラの時間にくるのである。一般に、そのような場合、バスは団子になってくるときはくる、こないときはこない、とな…

粘弾性体としての地球

地球の固体部分は粘弾性体として振舞う。すなわち、地震波のような非常に速い動きに対しては弾性体として、一方、歪の伝搬などに対しては粘度の高い流体として振舞うのではなかろうか。後者について、より詳細に考えてみよう。地球が完全な弾性体であるなら…

地震の余震から見積もる地震の予知の可能性

地震の予知は大変難しいことはまちがいない。常に岩盤が臨界状態にあるときの確率論的な破壊の連鎖が地震である、という考え方を基にすると、予知は難しいのではないかと言われている。その一方で、余震について、経験的に1週間程度の時間スケールで鎮静化す…

紋切り型の表現

「ここ数年で最も土砂最外の危険性が高まっています」といった表現や、「記録的短時間降水情報」といった表現は、ニュースで良く聞く。これらは、本当に「数年間で一番」なのか、とか、「ベスト10に入る程の雨」なのか、というと、そんなこともない。実は、…

超大型台風

大きいとか小さいとか、そういった表現をするとき、普通、「〜よりも」という比較の対象が無ければ意味がはっきりしない。台風の大きさの表現の場合には、標準的な大きさがあるということだ。そして、一般に、それは「内部変形半径程度」であると考えられて…

今日の衛星画像

今日、午前9時(日本時間)の衛星画像(可視)をみると、台湾の北西側に縞々模様が見られる。また、大陸の方にもかすかに縞々模様を確認することができる。こうした大きな構造は、雲のでき方が、その場その場の状態だけでできるのではなく、システムとして、なん…

震災時の気温

今朝の朝日新聞の朝刊の天声人語に、東京から大阪本社まで、どのように関東大震災の情報を伝えたか、という話が掲載されていた。 http://www.asahi.com/paper/column20040901.html気象庁も、職業人として仕事をしていたことが記録に残っている。火災の中、気…

夏の太平洋高気圧

今年の日本の夏は暑かった。平均気温が発表される前でもわかる。さて、この猛暑。何と関連して起こっているのか。これについては、新聞報道もあるが、新聞によって言っていることが違うことがおもしろい。朝日新聞: http://www.asahi.com/national/update/08…

プラネテス

スペースコロニーが出てくる近未来を描いたアニメーションでは、構造体を回転させて遠心力で疑似的な重力とすることが多い。腕の長さが100m の場合には、周期20秒程度で回転すれば丁度 1G (9.8m/s^2) 程度になる。さて、このような状況で、常に問題になるは…

気象の観測にも…

http://www.asahi.com/science/update/0824/003.html?ref=rss これが実用化されたら、いろいろな観測が変わるかもしれない。この記事を知ったのは今日。昨晩見た夢(id:atm:20040825#p3)は、この記事を予感していたのか…。

5年越しの数学の問題

ココログなのに、はてなダイアリで人気のこのページ: http://ytsumura.cocolog-nifty.com/blog/2004/08/post_3.htmlこの手の問題は、まず、余弦定理で必ず解けることを確認しておこう。勿論、中学生向けではない。しかし、問題を解く手がかりが得られること…