青い空と白い雲

今年の夏は、青い空と白い雲がひときは際立つ夏だ。子どもの頃、プールで泳いでいて水面から見上げた空を思い出す。

このところの東京の夏は、晴れているのだか、曇っているのだかわからないような白っぽい空が多かったが、今年の夏は明らかに違う。今年の夏が異状であるような言い方があちこちでされるが、自分にしてみれば、この青い空と白い雲こそ、本来の夏であるように思う。

さて、この青い空・白い雲。今年は何が違ってこうなっているのか。基本的には吸湿性のエアロゾルによる散乱の効果が少ないのでこうなっているのは間違いない。では、どうして、エアロゾルの散乱の効果が少ないのか。可能性は二つある。

  1. エアロゾルが少ない。
  2. 湿度が低い。

エアロゾルが少ないとすると、なぜ少ないのか。景気低迷で、工場の排気が少ないのか、それとも東京都の規制により、自動車の出すSPMが減ったからか(SPMとエアロゾルは関係ないと思うが)。景気低迷で自動車の量が減ったといっても、1/10まで変わるとは思えない。人為的な効果なのか、あるいは、東京湾海洋性のエアロゾルの自然変動なのか。

湿度が低いからだとすると、それはなぜか。気象学の問題には多くは答えは無く、ある意味、そうなっているからだ、とか、答えるしか無いことが多い。例えば、太平洋高気圧が例年よりも北に偏っているので、入ってくる風向きが変わったから湿度が低い、ということだったとする。もしもそうなら、なぜ、高気圧の位置が北に偏ったか、が、問題になる。

いずれにしても、個人的には面白い話題なので時間ができたら追ってみたい。