随想

ソフトバンクの落日

一昨日だったか、深夜に放送されていたライブドア関係のNHKの番組を見た。その中で、ソフトバンクの孫正義社長が、「人類は、3つめのステージへ入った」というようなことを言っていた。農耕→工業→情報という3つの段階を設定して、その三つ目に入ったという…

 不安な「歓喜」

WBCで日本チームが優勝した。おめでとう。いつも思う。どうして、日本のチームが勝つと日本人が喜ぶのだろうか。例えば、イチロー選手は私の知り合いでは無い。まあ、知り合いの知り合いの知り合いではあろうが。なのに、彼が活躍して自分がうれしいと思うの…

公共事業と公務員の給与

公務員の人件費全体を引き下げる方向で検討が進んでいる。もっとも安易な経費削減方法である。さて、このような風潮は何時から起こったのか。よく考えてもわからない。不思議だ。そもそも、小泉首相はどのように登場したのかというと「無駄な公共事業をやめ…

最近読んだ新聞から

このところ忙しかったのでまとめて新聞を読んでいる。元外務省の田中均氏の文章が掲載されていたので、それを読んだ。感想は「こんな炭酸の抜けたビールのような文章を書いているから馬鹿にされるのだ」ということ。後で、氏が東大客員教授になったことを知…

あり方とやり方

学校の教育方針が変わるという。「ゆとり教育」は過去のものとなり、新たに「学力復活」がスローガンとなるのだろうか。 どうも、「金をかけなくても、根性さえあればなんとかなる」という発想は、この国に根強いように思う。オリンピックでもそうだ。長野の…

日本の力

例によって、リンク数ランキング上位のサイトを見ていて、「WWJD:アップルの新製品予想コンテスト結果発表 - Engadget 日本版」 が気になった。オリジナル英語版は、「WWJD 3 - Results!」。ちょっと解説しておく。Apple の総帥、Steve Jobs 氏が、マスコミ…

テレビを見る理由とインターネット

「ARTIFACT ―人工事実― : ネットは多様性を生むという幻想が終わった時代に」のヒット数が多いので読んでみた。結局、人間はファシズムに傾倒しやすいということだろうか。話はそれるが、「ネットと放送の融合」という言葉を(特にライブドア関係で)うんざり…

][今日の出来事] 竹中総務大臣の答弁

ラジオで聞いた、格差拡大に関する竹中総務大臣の答弁の骨子はこうだ。 情報社会ではそもそも格差が広がりやすい。均等な機会になるように、既得権を無くして平等な社会にしていきたい。 馬鹿じゃないかと思う。現在の改革が社会不安を起こしていること、機…

「きっこ」の日本のブログ批判

マスコミ並みの影響力を持つ有名ブロガーがいる米国では、信頼度を高めるため経歴も明らかにした実名ブログが当たり前になりつつある。日本でもブロガーは年々増加し、総務省は、来年春までに782万人になると予測する。だが、きっこさんは日本のブログを…

防衛施設庁の談合事件

談合は後を断たない。しかし、今回の談合はちょっと違う。今までの談合は、どちらかというと、「いい技術を持った会社なので、潰すわけにはいかない」という理由で公共工事が割り振られていた。費用が高くつく会社は、割り振られても利益率は低く、彼らが儲…

タクシー

今朝の朝日新聞の朝刊の一面には、タクシー業界の劣悪な労働環境が報道されていた(asahi.com には見当たらない)。規制緩和でタクシーが増え、一方で景気回復が顕著ではないので、利用客は減り、労働環境が悪化しているというのだ。しかし、本当の問題は、な…

永六輔氏の物の売買に関するコメント

「http://www.mainichi-msn.co.jp/kurashi/katei/news/20060121ddm013100126000c.html」が hot な URL である。別に目新しいことではないと思ったら、永六輔氏が「言わなくてもいい」論者らしい。まあ、どちらでもよい。個人的には、「いただきます」は、店…

人間モーツアルト

モーツアルトというと「天才」で片付けられてしまうことが多い。しかし、吉田秀和氏が担当した NHK FM の番組「名曲の楽しみ」で、人間としてのモーツアルトに興味を持った。最近思うことは、これだけの素晴しい作品は、モーツアルト自身がかかえていたスト…

Happy Birthday! Wolfgang Amadeus Mozart! モーツアルト 生誕250年

もう死んでしまった人に Happy なんてどうかと思う > 自分今年がモーツアルトの生誕250周年だなんて、うっかり忘れていた。しかも、今日は誕生日だ。覚えていたらオーストリアに行くチャンスを作っていたろうにと思う。今朝(今週)の J-Wave では、モーツアル…

人柄を信じることと社会的な行為

「個人的にいい人」は沢山いる。ただ、自分との接点は少ない。そこで、巷で聞く「個人的にいい人」は有名人ばかりになる傾向がある。その人を信じるも信じないも、それは皆さんの自由だ。 ただ、はっきり区別したいのは、「個人的にいい人」であることと、社…

ライブドアとネズミ講

ネズミ講・マルチ商法や、ネズミ講まがいの商売は昔からある。最近もどこかの会社が摘発されたが、どこだったか忘れた。豊田商事などでもそうであったが、そうした会社の言い方は、「これは合法的です」「これは、ねずみ講ではありません」「これは今までに…

ライブドアの株価

この記事(http://www.asahi.com/politics/update/0117/001.html?ref=rss)を読んで笑ってしまった。堀江氏について、二階経産相は、記者会見で「IT時代の青年実業家としてがんばっているという印象はもっていたが…」と、言ったようだ。だが、果して、ライブ…

日本の経済成長率

2008 年度には、3% の経済成長が見込まれているらしい。この見積もりは甘い。バブルのときでさえ、3% の経済成長で息が切れるような状態だった日本が、これ程体力を落した状態で経済成長を続けることができるだろうか。官僚のトップや政界とは無縁の現場で働…

「ナンバーワンよりオンリーワン」というキーワード

色々なキーワードがあることが「はてなダイアリ」の面白さだ。かつては、このキーワードはキーワードとしてふさわしくない、などと議論が活発だったような気もするが、最近はどうなのだろう。さて、この「ナンバーワンよりオンリーワン」。考え方を変えると…

児童手当拡充とタバコ税

柳沢氏に「一任」となったようだ。でも、そもそも、収入のうち主要な項目である税金は、確定していない収入である。そのため、予算よりも税収が低い場合も高い場合もある。それなのに、なぜ、児童手当拡充のためにタバコ税を引きあげようというのか。不明朗…

学者と政治家

政治家と学者では、言葉づかいに違いがある。学者はきちんと定義された言葉をできるだけ正確に用いようとする。そのため、同じような言葉が出てくる頻度は相対的に低い。一方、政治家は、スローガンを言う傾向にある。いろいろな意味を、たった一つの言葉に…

ジョン・レノン

昨日は、J-Wave でジョン・レノンの特集が行われていた。別にジョン・レノンに詳しいわけではないが、様々な話はもれ聞く。麻薬を常習していた時期もあれば、オノ・ヨーコと別居して、酒に溺れたり、暴れたりしていた時期もある。一方で、反戦活動家であり、…

国の責任

昨日、NHKのニュース10に北側国交大臣が出演して、キャスターの質問に答えていた。結局、「国に責任があるので補填する」という言葉は一切無かった。「国に責任は無いが、今回は緊急性があるので住民を救済するために仲介している」というスタンスを崩さなか…

露骨な資本主義の末裔

構造計算書偽造に関連したドタバタは、まだ、当分引き続いて起こりそうである。そして、ついに、悪徳業社のために公的資金が注ぎ込まれることになった。このごろの、露骨な資本主義の結果、建築業社に、果たして真面目な業社が残っているのだろうか、という…

モーツアルト雑感

最近、何かで「モーツアルトは脳の薬」というのを見てしまった。もう駄目だ。純粋な気持でなかなか聞くことができない。楽しむ気持で聞きたいのに、心のどこかで効用を期待してしまう。さて、モーツアルトである。彼を題材にした映画「アマデウス」の中で、…

舛添要一氏の発言

「誰がどうみても自衛隊は軍隊だ」 どうやら今朝の日曜討論で、舛添要一氏はこんな発言をしたらしい。それは、「我々は、どう見たって憲法違反をしている」と言っているに等しい。日本の全ての法律の最後の砦である日本国憲法を堂々と違反していること、一国…

構造計算書

構造計算書について、「こーんなに沢山の資料を全部見て、短い時間で間違いを探すのは無理」「データの書き換えがあるなんて、計算した人の良心に任せるしか無い」などという表現がテレビを通じて報道される。その一方で、姉歯氏自身は、「計算してくれるプ…

「現代は中世」論

数百年後、今の時代を振り返った時、「中世」だと評価されるのではなかろうか。そんな話で昨日は盛りあがった。今、いろいろな「宗教」がはびこっている。例えば、「人間が地球の気温をコントロールできる」とか、「環境にやさしい」とか、「官から民へ」と…

姉歯事件と政権選択

小泉政権は、「民間でできることは民間に」「規制緩和」「市場原理に任せる」などのスローガンに見られるように、国の規制を無くして行こうという方針がが基本的な看板だ。その理屈は、「いい加減なことをしているところは市場原理で淘汰される」から、民間…

電車にダッシュ乗車する人々

昨日、子供を連れて電車に乗ろうとした時のこと。普通に降りる人を優先して降りるのを待っていると、横をすり抜けて、ダッシュで乗車する人がいた。もちろん、人よりも早く乗って、席を占拠しようというつもりなのだ。アベックで、2人でそろってダッシュし…